
Switch版の発売を楽しみにしていた魔女裁判ゲー、やりました。アドベンチャーゲームとしてはとても面白かったけれど推理ゲーとしてはちょっとなと思ったところも個人的にはあった。絵が綺麗で綺麗な少女たちが愛憎渦巻く殺し合いに巻き込まれる話。結構びっくりな仕掛けもあり、面白かった〜。
登場人物全員がクセがある思春期の少女たちなのでまあ協調性とか全くなくなんかあるとめちゃくちゃギスるので登場人物でこの子最高! みたいな感情は浮かばなかった。でも人となりを知っていくと愛着は持てるので、みんな可愛い。個人的にはシェリーちゃんとハンナちゃんが好きだな。主人公もあんまり感情移入できそうなタイプではない……。もっとキャラクターに思い入れができたら多分もっと楽しめたと思うけれど、そうでなくても十分楽しかったので良かった。最後のほうとか熱い展開もあり、ちょっとホロッとさせてくれるようなところもあり。あと、ちゃんとやらかした人にはそれ相応の落とし前が用意されていたのもよかった。
システムはダンガンロンパ系。日常パートがちょっとあって、事件が起きて、何が起きたのか調査して裁判に挑む……みたいな。ただ捜査とかもダンガンロンパよりもかなり簡略化されていてサクサクしたテンポで進むので裁判までがとてもスムーズだった。

裁判では審問を繰り返して殺人事件の謎を追っていく。誰かの証言に突っ込み入れたり同意したり……。

(このスクショには載ってないけど)突っ込めそうな発言があると色が違うのでそこに突っ込みをいれる。逆裁やダンロンのように体力があるわけではないので何回ミスしても全然オッケーな感じ。そこらへんの難易度をやさしめに設定してあるのも助かった。トリックについては語らないが、「魔法」がある世界なのでそれらを前提にした物語でもある。
■良かったところ
■個性的な、綺麗なキャラクターと愛憎渦巻くストーリー
性格は好き嫌いあるとしてもキャラクターデザインがとてもかわいい。お洋服もとてもかわいい。可愛い女の子たちがいるだけで画面に華があってとても良かった。スチルもちゃんと用意されている。ちゃんと見てないけど多分各キャラ一枚ずつはちゃんとメインになってるピン写あるのでは……? ないかな……。絵が綺麗だとそれだけで美しくてよい。まして魔女裁判なので退廃的な雰囲気とよく合っていて眺めているだけでも楽しかった。

ダンロンのようにお仕置き(処刑)もあるので死体とお仕置きで一枚絵がよう映える。しかもフルボイス。豪華。
みんな全然協調性がないしちょっと仲良くなったと思えば即いがみ合うみたいな感じだったけれど、彼女らなりの絆や愛憎を見ていって、最終的には主人公に同調してみんなを助けられたらよかったなあ……と思えるようになるのがすごいところ。途中でわりとびっくりな仕掛けもあり、プレイしていて飽きることはなかった。色んな百合を見せてくれるサービス(?)の良さもある。あと人はザクザク死ぬけれど、最終的な後味はそこまで悪いわけではない感じ。
■全体的な難易度は低め。
前述した通り裁判パートは何回ミスをしてもペナルティがないので謎解きが苦手でも全然総当たりでなんとかなる範囲。一応の時間制限はあるものの、1証言に30分とかの設定だったりするので普通にプレイしていればまず超過しないと思う。ネタバレ見たくないから自力でやりたいけど裁判で詰まる……みたいなことはおそらく皆無。
■個人的にいまいちだったところ
■謎解きがあまり面白くない
このゲームのキモは謎解きではなく少女たちの愛憎劇なので……という感じなのだが裁判の謎解きがあんまり面白く感じられなかった。証言と発言と証拠がなんか噛み合っていないところが結構あった気がする。対応する証拠品がえっこれ? みたいなのもあった。(ただ前述の通り総当たりができるので詰まることはない)
個人的に一番よくないな〜と思ったのは細かいところなのだが証拠品の入手とか記述とかにまつわるところ。このゲーム、証拠品の入手がぬるっとしていてちらっと出てくるテロップで示されるだけなのでともすれば裁判まで証拠品の存在を忘れがちだったりする。もっとなんかこういうことがあるのでは……? みたいに匂わせたりすると良いのになと思った。あと証拠品についている説明とかもなんかもう一声ほしい感じ。例えば床が泥塗れだったけれども今は泥が乾いているみたいな殺害現場から見つかった本の説明があったとして、「破れた本、死体の横に落ちていた」みたいな一文だけじゃなくて主人公がそれを調べる描写とかをちらっといれて、「あれ、泥塗れのところから見つかったのにこれは綺麗だね」とか喋らせて証拠品の説明文にも「泥などが付着している形跡はない」とか書いといてほしい〜!! みたいな感じのことがあって結構裁判がめんどくさかった。(この泥のエピソードは本編には無いものです)わたしの頭が悪いからなのかもしれないが、わりと証拠品とかを入手するのに何の引っ掛かりもなかったりするので謎解きとしてはいまいちかな〜と思った。スムーズに進めるための配慮だとは思うのだけれどもあまりに取っ掛かりがなくてちょっと物足りない。
■裁判パートの証言が飛ばせない/巻き戻せない
証言を聞いて突っ込みを入れていくのだが一周するごとに毎回審問開始、審問終了の演出が入るのがシンプルにダルい。あれは一回でいいのになと思った。
あと突っ込みたかったところを早送りしちゃった! って時に一個後ろの証言に戻る機能がないので頭からもう一度審問開始しなくてはいけなくてダルい。その二つが合わさって結構イライラする。あんなに裁判前のパートは迅速でテンポがいいのに裁判はテンポが悪く感じた。
■エラーでめっちゃ落ちた
これは今後のアプデて多分改善されると思うのだが今の時点(26/07/12)で一応書いておく。Switch有機、DL版でプレイしていたのだがエラーが頻発し、六回くらいゲームが強制終了された……。しかも裁判後の告白とお仕置き直前という一番盛り上がるタイミングで落ちることが多かった(四回はそのタイミングだった)のでかなりげんなりした。
オートセーブは充実しているのでそこまで巻き戻されて最悪〜って感じではないけれどエラーがわりと高頻度で連発していたのでちょっとプレイしていて不安もあった。まあこれは公式に報告フォームもあるので多分すぐ改善されるとは思う。
■まとめ
難がないとは言わないけれど、個性的なキャラクターと個性的な物語で最終的になんとなく爽やかな感じで終わるのがすごいなと思った。ベッタベタではないけれど確かに仄かな絆を感じる少女たちの友情や愛憎もあり、読み応えがあって楽しかった。あとフルボイスなのも何気にすごい。
気になったらプレイしてみて損はしないとおもう。綺麗な女の子たちの愛憎劇、華があるよ。
以下、ネタバレがあります。未プレイの方はお気を付けください。
まじでこういうゲームはネタバレ見ないほうが楽しいのでお気を付けください。

■個人的な各キャラの印象。(ストーリーのネタバレ有り)
■桜羽 エマ
主人公。一人称も「ボク」だし最初からなんか良い子ちゃんしてて空気読めないとこあるな〜って感じであんまり好きじゃなかったのだが、一部ラストのほうでココちゃんやマーサちゃんと逃げてるとことか良かったし、一部のラストで自我が欠落していって破壊兵器みたいになったのは大変に美しかった。
そして第二部でヒロ視点で彼女を見た時、時折鼻にはつくけど悪い子じゃないよなって思うようになった。自分がわざと失敗してヒロの気をひこうとしていたことにちゃんと自覚的なのが更によかった。無垢な悪意というか。シェリーとハンナと仲良し三人組してた時も可愛かった。余談だけどラスト裁判で追及の主人公がヒロからまた彼女に戻ってきた時嬉しかった。被害者だけでなくガチ犯人も見たかったな。
■二階堂ヒロ
もう一人の主人公。一部ではめちゃくちゃ暴走してすげーあっさり殺されたけどまあPVとかにも単独で映ってるしなんかあるだろうな……と思っていたら二部が始まって度肝を抜かれた。まさか二周目いくと思わなかった。多分一部で激昂して殺されたのはもう何度か死に戻りしていて魔女化が一人早めに進んでいたからかな。
正しさを追いながらナチュラルに人を信頼してない、なんならちょっと見下してるというかツンケンした態度でそんなに好きなタイプの主人公ではなかったのだが、彼女が主人公の話を進めていくうちにノアとの絆がうまれたりレイアと百合になったりして打ち解けていく様子が段々好きになっていった。最終章に飛ぶところとかめちゃくちゃ熱かったね……。アンアンの事件で自分を本気で心配している様子のエマを見て、あれだけ憎んでいたエマの願いを叶えなきゃ……と裁判に挑むところめちゃくちゃメンタル強者だな……と思った。あの事件の仲良しではないけれど共犯者みたいになったエマとヒロの関係、好きだよ。あとノアとの別れのシーンはちょっと泣いた。ノアのときはごめんねが間に合ったけれど、エマの時は間に合わなかった対比が綺麗。
■夏目アンアン
かわいい。洋服とかめちゃかわいい。殺しも殺されもしたけれど、殺されたほうが映えるな〜と思った。小説家になりたいのね……。
生い立ちのこともあり、気弱に見えて結構高圧的なところがあるよなこの子と思いながら見ていた。両親壊しちゃったスチルのところのアンアンもめちゃかわいい。
■城ヶ崎ノア
一部だとさっさか被害者になったのでぽわぽわした少女って印象以外あんまりなかったのだが二部で色々やってくれて可愛かった。ビジュアルもめちゃかわいい。髪の毛が絵筆みたいになってるのいいね。
ヒロに世話焼かれて満更でなかったけど喧嘩しちゃって疎遠になって、でも……という流れがとても良かった。お仕置きの時に泣いちゃったよ。ヒロが容疑者になることは予想してなかっただろうけど、エマはまあ裁判で死んでもいいかと思っていたのであろうところにわりと図太さが見えていい。
■蓮見レイア
女子校の王子様って感じのイケメン女子。目立ちたがりやで一部で主人公の役割を食いそうなので即死にそうだな……と思ったら犯人になって死んでいた。なので一部では目立ちたがりや……しか印象がなかったのだが、二部で結構リーダーシップを発揮していて良かった。多少強引でも人を動かす素質がある。ヒロは彼女とのエンドでレイアのことを頭が良いと言っていたけど、頭良い印象は全然なかった。二部だと結構雑に殺された感がある……。
二部でヒロとの百合エンドがあってよかった。あの百合エンド、破滅的な道中なわりに静かな終わりを迎えていて美しいと思ったよ。
■佐伯ミリア
ガチおじさんだと疑われた、一部も二部も最初から最後までとても良い子。良い子だったな。
おじさんでは……? って思われたときにも否定しないのはどうかと思った。だって他の子にとっても明らかによくないだろ中身がおじさんだったら……。それ以外はめっちゃいい子。みんなのお母さんみたいだった。ハードな過去持ちでことなかれ主義だけれども先生のように生きようって思うの偉いよ。
■宝生マーゴ
蠱惑的な言動で人を惑わす子。でも一部ラストとかエマを思わず庇っちゃうところとか良かったね。絆を本当に求めていたのは彼女みたいな子だと思う。それはそれとして殺人の動機がなんともエキセントリック。避けようがなくない? おおう……。一部ラストでエマを庇ったりしたのにあの動機だったのでなんかキャラクターが一貫してなくて掴みどころがなかった。
ずーっと煙に巻くみたいな発言をしていたけれど、面倒見は良さそうなのであそこに残って先生やってるのは良いと思う。現世のこと好きじゃないって言ってたし、アンアンとノアも居るのでもう寂しくないね。
全然関係ないけどこの子だけ和服風なので袖が長いし生活不便そうだな……と思った。まあ着替えじゃんじゃかあるから良いのかな。
■黒部ナノカ
お姉さん探してた子。一人だけ武器持ってたり、最初から最後までゴクチョーから逃れて意味深に走り回っていたけど主人公ではないので走り回っただけで終わったな……って感じもある。
二部でのヒロとの仄かな友情がとてもよかったし、処刑シーンの切ない感じもとてもよかった。ラストで笑顔を見せて、年相応に「うん」って言ってくれたの本当によかったよ。お姉さんと姉妹仲良く暮らしていってくれ。お姉さんが今後現世に復帰していつか結婚とかしたら号泣しそう。そういう幸せな未来が見たい。
■紫藤アリサ
ヤンキー。それはそうとしてスチルとか見るとめちゃ美少女。優しさの真綿にくるまれて窒息した挙句壊しちゃったし壊れちゃったね……って感じでおいたわしい。とても幸せだったはずなのに……。
本当は優しい良い子なんだろうなというのはとても伝わってくるのだが、作中九割くらい喧嘩腰だったのでもうちょい穏やかな状態のこの子が見たかったな〜と思う。最後ちゃんとおうちに帰ったみたいでよかった。
■橘シェリー
元気良い子無倫理サイコパス。議論でもかなり積極的に参加してくれたのでめっちゃ助かる。あとメンタルが全くぶれないのでたまにドン引き発言したりするけど朗らかさにかき消されている。この子は最初から最後まで好きだった。ただ探偵名乗ってるバックグラウンドとかが全く語られないので、何をきっかけに探偵って言ってるのかとかちらっと語って欲しかった。孤児院でえれえ事件を起こしているけれどまあ虐待受けてたっぽいので……子供を虐待するようなやつは肉塊になってもしゃーない……。
常にハンナとの百合をやっていて、一部でも二部でも拍手喝采した。一部の二人で逃げちゃおうかのバッドエンドがバッドエンドの中で一番好きだな。あと二部で処刑されるハンナのところに一緒に逝きましょう! って飛び込んだところ。最終裁判で人の心がわかんないから人間じゃないって言ってたけど、友達のために一緒に死んでもいいかって思えるのは心ある人間の仕草だと思う。陰鬱な話の中でちょっとズレてるけど清涼剤みたいな存在だった。
■遠野ハンナ
ビスクドールみたいでかわいい。背が小さそうだから服重そう。一発でお嬢様ではないとわかるのに虚勢はってるのも、案外メンタル弱いのも可愛い。過去が結構おいたわしかった。弟? 妹? 助かったのかな……。助からなかったのかな。あの状態で保護されてそのままこの魔女裁判のとこに連れてこられてたらおいたわしさが増す。
この子も暴走はするけどわりと最初から最後まで常識人の枠に入る……のではないかとおもう……ただメンタル弱いのでレイアは犠牲になったのだ……。あとなんやかんやで仲良くしていたであろうエマも咄嗟に殺せるあたり、弱く見えて案外図太いところがあるのだと思う。
ハンナの「お願い」によってシェリーが動くという図が一部も二部もはっきりしててとても良い百合でした。エンドで二人とも現世に帰っても仲良くしてるっぽくて本当に良かった。
■沢渡ココ
承認欲求マシマシ配信女子。協調性はないし口は悪いしメンタル弱いしでそんなに好きではなかったのだが「推し」の話でころっといった。プレイヤーはチョロい。
二部では意味深なことを言いまくり、引っかき回すと言っていたわりにあっさり死んでしまった。メタ視点を持ってたのは面白かった。あと魔女になると重瞳? 多眼症? あれなんていうんだ。虹彩が二つになるやつ。あれになるのがデザインいいなーと思った。
■氷上メルル
一部では最後の最後に正体を現すまで本当に献身的で優しい頼りになる友達……だったのだが大暴走はじめてからまじでサイコ入っててよかった。かわいそう……って泣いて次の瞬間ケロッとしてるところとか。エマとの百合エンドもよかった。エマ、案外そういう素質があるのか楽しそうに見える。
最期、沢山少女達を殺してきたわけだし現世で救われるのもなあ……と思っていたら彼女らしく彼女的には多分満足であろうラストを迎えられて良かったなと思う。良い子ではあった。ほんとに。