サクナヒメをクリアしたので書く。
三ヶ月前くらいにクリアしたけれど仕事が忙しくなったのと、そのままマリオオデッセイが楽しくなってしまい忘れていた。
とてもよくできたゲームだった。
インディーズとして作られたらしいけれども、丁寧な作りでたいへんにたのしい。
発売当初話題にもなったし大きく取り上げられていたので今更語ることでもないかもしれないけれど、ようやく終わったので感想を書いておく。
わたしは元々牧場物語とかの作物育成ゲームが好きだった。作物が実るとたのしい。
サクナヒメはそれを百倍くらい細かくした感じ。最初の方とかほんっっとうに見知らぬ単語は出てくるわ(馬鹿苗病ってどんな病気だとググったりした)苗の植え付けとかさっぱりわからないわ苗を真っ直ぐ植えることすらかなわないわで、とにかくてんやわんやだった。
農林水産省のウェブページや個人の稲についてのページとかを何回も見に行った。お米を食べながら、これを作っているひとたちはすごいな……と感謝をしたりもした。
稲作以外だとアクションパートが楽しくて、いろんなところをうろうろしていたりした。お肉とれるとご飯に彩りが増すし。
はじめあわとひえの雑炊と雑草を啜っていたみんながはじめてお菓子つきのフルコースをもっもっと食べたとき、あーーーよかった!と安心したのを覚えている。
ごはんはちから。そうでなくても、おなかいっぱいごはんを食べている姿というものはいいものである。
各地に一応ボスみたいなのがいるのだけれど、ボスが強くて倒せないときはもう一年稲作やって……という戦いかたができるのもよかった。
基本的に稲作はどんなに雑にやってもステータスが上がりこそすれ下がらないので、そこら辺多分コアゲーマーなかたには物足りなかったかもしれないが、ライトゲーマーなわたしには大変に助かった。なんとかなるの、心強い。とりあえず力だけめいっぱいあげて、それから粘りとか甘味とかを育てていった。
最終的に稲作やりすぎてラスボスをボコボコにしてしまったけれど。
ストーリーは特に。ものすごく最高というわけでもなく、ものすごく悪いというわけでもなく。
とりあえずタマ爺がいなくならなくてよかった……。
サクナ姫がかわいくてプレイは楽しかった。ただ、一緒に連れてこられた人間たちはわけわからんし仲良しというわけでもないし、何でこんなことに……というのが本音。
島流しの原因だってサクナもまあ怠ったという点では悪いけど人間たちが入り込んでバタバタしなければよかったじゃん……みたいな若干の恨み節も感じる。
それで一緒に島流しになってみれば、大人二人はまあ大人なのでそれなりだが子供らはもう全然かわいくねえ。
なんだこいつらのオンパレード。
こいつ……と思いながらもぎすぎすとプレイしていくと、ちょっとずつ仲良く……とは言えないけれど奇妙な愛着がわいているのに気づく。装備とか作ってくれるようにもなる。
なんか、仲が悪いけれどほっとけない家族みたいな。
最終的にみんな仲良しずーっと一緒に暮らそみたいな展開にはならないところがよいなと思った。
みんなちゃんと自分のやりたいほうへと進んで、ちゃんとやりたいようにやっててよかったね、と。
最終決戦前のお祭りのシーンがほんとうにきれいで、屋根の上で最終決戦を宣言するサクナが成長したんだなあ、ということをはっきり見せてくれてよかった。
そんな感じでした。
稲作への愛を感じるゲームでおもしろかった。
あと何年も稲作やってると、ちゃんと苗が真っ直ぐ植えられるようになるのもなんかちょっと面白かった。お米を作るひとは大変に偉くてすごくてすばらしいし、白いごはんを食べられるのは大変にありがたいことである。